神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で10月19日、企画展「My Selection」が始まった。
真っ白な磁器に顔料で絵付けを施し、焼きを重ねるポーセリンペインティング作品を展示する同展。「アッシュ.H」主宰の梅田裕子さんと生徒11人が出展し、大きさ約90センチのテーブルをそれぞれがコーディネートした。展示スペースには紅葉で色づいた葉や松ぼっくりなどを置き、秋の訪れを感じさせる工夫を凝らした。
「生徒それぞれの個性がよく出た作品ばかり」(梅田さん)という作品は、元となる皿やカップ&ソーサーに花や鳥、犬などが描かれている。薄い色から重ねていき立体感を出していくという作品では、花びらや葉の葉脈までを繊細に描く。製作には2~3カ月かかるものもあるという。
もともとマイセンやウエッジウッドの陶器が好きだったという梅田さんだが、阪神・淡路大震災で家が全壊し、すべて割れてしまった。「そのはかなさが嫌になって、割れにくいプラスチックを使った時もあったが、落ち着いてくるとやはり好きなものは好き」と偶然見つけたというポーセリンペインティングの教室に通い始めたのがきっかけになり、約15年作り続けている。
梅田さんは「作品を作るのは楽しいが難しいのが魅力なのかもしれない。簡単だったらもうやめているかも。描いていたら時間はあっという間に過ぎるので、やっぱり好きなんだと思う」と笑顔を見せる。「今後は、今まで描いてこなかった花瓶などの大きいものにも挑戦してみたい」とも。
開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。今月31日まで。