神戸ポートアイランドにある自家焙煎(ばいせん)コーヒービーンズショップ「LANDMADE(ランドメイド)」(神戸市中央区港島中町3、TEL 078-954-5077)が6月8日、1周年を迎えた。
同店代表は神戸市出身の焙煎(ばいせん)士・上野真人さん。焙煎について学びたいという思いから「マツモトコーヒー」(兵庫区)に入社し、焙煎業務に8年間従事する。取り扱っているコーヒー生豆の生産国に赴き、生産者と話し合い、共に高品質のコーヒー豆の生産に取り組み、直接取引によって生産者を貧困から守るスペシャルティコーヒーをさらに広めていきたいと独立を決意した。
20歳から日本骨髄バンクにドナー登録していた上野さんは、2014年に白血球適合者の患者が見つかったことで骨髄移植手術を受けるために入院。入院中に神戸ポートアイランド内にある小児がん治療中の子どもとその家族のQOL(Quality Of Life=生活の質)に配慮した国内初の専門施設「チャイルド・ケモ・ハウス」(港島中町8)の存在を知る。
同施設の設立までの経緯やコンセプトに感銘を受けた上野さんは、コーヒーを通して継続的に支援したいという思いから、程近い場所に店を開店。売り上げの一部を寄付し、チャリティーイベントへの参加・企画などを通じて、「1杯のコーヒー」から同施設の支援活動を行っている。
店舗面積は25.75坪。白基調のシンプルな商品パッケージが映えるよう、木を多めに使った内装に仕上げた。店内では、世界で流通しているコーヒーの中で上位5パーセントの品質と言われる「スペシャルティコーヒー」のみを扱う。
主な商品は、コーヒー豆(378円~)、コーヒーバッグ(129円~)、ドリップバッグ(140円~)、アイスコーヒー(734円~)、今年の「神戸セレクション」選定商品となったカフェオレベース(1296円~)など。温かいコーヒーの試飲もできる。
テークアウトは、コーヒー、アイスコーヒー(以上324円)、カフェオレ(378円)など。甘いカフェオレを「こどもコーヒー」(小児科の対象となる中学3年生まで)と称して1杯100円で販売しており、うち10円をその場で子どもに返却。子どもたち自身の手で同施設へ募金してもらう取り組みなども行っている。
上野さんは「昨年末、ボランティア販売員たちがポートアイランド内の企業・施設を訪問し、ホットコーヒーを1杯200円で販売。売り上げの全額をクリスマスイブにチャイルド・ケモ・ハウスへ寄付するチャリティーイベントを行った。予想以上の方に購入いただき、施設の存在を多くの方に知っていただくことができた。このような取り組みは今後も継続していきたい」と話す。
営業時間は11時~19時。日曜・月曜定休。