神戸市立博物館(神戸市中央区京町、TEL 078-391-0035)で開催中の巡回展「遥(はる)かなるルネサンス -天正遣欧少年使節がたどったイタリア-」の入館者数が6月22日、10万人を達成した。5万人達成は5月26日。
16世紀、イエズス会士ヴァリニャーノが日本へのキリスト教布教を深めるため、使節に選ばれた伊東マンショら4人の少年たち「天正遣欧少年使節」が訪れたイタリア各地の都市の芸術を紹介する同展。日本初公開となる「ビア・デ・メディチの肖像」をはじめ、ブロンズィーノやティントレットの絵画作品、タピスリー、陶器、ガラスなどの工芸品や書簡資料などイタリア・ルネサンスの芸術品約70点を展示する。
10万人目を飾ったのは、長田区在住の主婦・西谷佳子さんと善本多江子さん。近所の「ママ友」同士という2人は、子育てが落ち着いてから初めての美術鑑賞で、同館に訪れたのも初めてだったという。
同日11時過ぎから開催された記念セレモニーでは、同館の大谷幸正館長より10万人目を飾った2人に、展覧会図録、「ビア・デ・メディチの肖像」額絵と額縁のセット、トートバッグが贈られた。西谷さんは「子連れではなかなか美術館などには行くことができなかった。ようやく時間ができ、久しぶりに友人と外出することができた」、善本さんは「14時には帰宅しないといけないので、しっかり鑑賞した後は急いで帰る。帰ったら家族に自慢したい」と、そろって笑顔を見せた。
開館時間は9時30分~17時30分(土曜は19時まで)。月曜休館(7月17日は開館)。入館料は、一般=1,300円、大学生=900円、高校生=700円、小・中学生=500円ほか。7月17日まで。