神戸・元町にある「イタリアン割烹(かっぽう) 海」(神戸市中央区中山手通3、TEL 078-599-8823)が8月13日より、丹波黒豆とUCCのエスプレッソを使った新商品「丹波黒豆エスプレッソ煮」の販売を始めた。
神戸で生まれ育ち、神戸を愛するオーナーシェフの白石涼海さんが一人で営む同店。国産で地元の食材を中心に、「見た目はまるで日本料理のようなイタリア料理」を提供する。
2015年12月、兵庫県丹波産の黒豆を赤ワインで煮た料理をおせちの一品として提供。これをきっかけに黒豆でこれまでに無いような料理を作りたいという気持ちが湧き、昨年2月に神戸に本社を置く「UCC上島珈琲(コーヒー)」(港島中町7)のエスプレッソで丹波黒豆を煮た料理を開発した。コースの前菜盛り合わせで提供したところ好評を得て、元町商店街で行われた日本酒のイベントで初めて瓶詰めで販売。昨年末のおせち料理時期には、50個近く瓶詰め商品の注文があったという。
これまでは催事や期間限定での提供だったが、神戸大学農学研究科で黒豆の研究をしている山下陽子特命助教からのバックアップもあり商品化が実現。白石さんは「海の幸を使った料理を提供し、自らの名前に海の文字があり店の名前が海。お客さまからの要望も多く神戸開港150年に当たる年だからこそこのタイミングに決めた」と話す。白石さんが1人で手作りし瓶詰め作業まで行い、一度に仕込める量が限られるため、月間で数量限定販売する。価格は1,500円、内容量は160グラム。
現在は、同店でランチコース(3,900円、1ドリンク別途注文、10食限定)もしくはディナーコース(7,000円~、10人3組限定)を予約した人のみ店頭で販売。今後は神戸土産としても展開していきたいという。
白石さんは「大好きな兵庫県の丹波篠山産黒豆とUCCのエスプレッソという二大兵庫ブランドを使わせていただいている。良い黒豆は手に入り難い時期もあり、オールシーズン提供できるよう仕入れルートを確保するのに苦労した。数量に限りがあるので在庫があるかは予約の際に確認いただきたい。黒豆を食べ終わった後も残ったエスプレッソをパンに付けるなどして食べていただける。最後まで楽しんでいただければ」と話す。「店の看板料理を作る際は必ずほかに無いかを調べる。コース料理の一品として提供している店名の焼き印の入った自家製『どら焼き』には、サプライズになればと意外な高級食材を入れている。山下先生から新たに黒豆料理のレシピ考案の依頼も受けている」とも。
営業時間は、ランチ=12時~14時、ディナー=18時~23時。