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ワールドが衣料品引き取りリサイクル 不用な洋服で社会貢献

大丸神戸店9階「ワールド エコロモ キャンペーン」特設カウンターの様子

大丸神戸店9階「ワールド エコロモ キャンペーン」特設カウンターの様子

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 神戸・元町の大丸神戸店(神戸市中央区明石町)9階特設カウンターで9月20日、衣料品引き取りリサイクル「ワールド エコロモ キャンペーン」が始まった。

「ワールド エコロモ キャンペーン」アイコン

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 神戸のアパレル会社「ワールド」(本社=港島中町6)は、2009年から社会貢献活動の一環として、リユース(再利用)・リサイクル(再資源化)を通じて「衣料品の価値を最後まで無駄なく生かすこと」を目的に、不用となった衣料品を引き取る同キャンペーンを春夏と秋冬の年2回、全国の百貨店、ショッピングセンターなどで実施している。「エコロモ」とは、「エコロジー」と「衣(コロモ)」を合わせた同社独自の造語。

 きっかけは、2009年1月に経済産業省と中小企業基盤整備機構が支援する「繊維製品リサイクル・モデル事業」に参画したこと。同年夏、消費者へ同事業の取り組みを普及啓発するため「FUKU-FUKUプロジェクト」を実験的に実施。9月には、さらに回収枚数と来店客数を増やすため、不用になった衣料品を引き取りしてワールド商品の買い物に利用できるオフチケットと交換する同社独自の「ワールド エコロモ キャンペーン」が大丸神戸店を皮切りに始まった。

 当初は、衣料品をバイオエタノールや産業用固形燃料(RPF)にリサイクルしていたが、「回収した衣料品が洋服としてまだまだ利用できるほどきれいなものが多く、切り刻んだり燃やしたりしてしまうことに戸惑いを感じた」と同キャンペーン事務局の脇本昌子さんは話す。

 2011年秋冬、「まだ洋服としての魅力や価値があるならば、必要とする誰かの手に届け、できる限り長生きさせたい」という思いから「私の手から 次の手へ もう一度 輝く 私の服」をコンセプトに、これまでのリサイクル(RPF化)という衣料品の処理方法を、パートナーを通じた「リユース(古着販売)」に変更。加えて、収益金を被災地などに寄付するという新たな取り組みを開始した。

 2017年春夏開催までに回収した衣料品は累計880万649枚。収益金は支援を必要とする子どもたちの未来のために役立ててほしいと、福島県の「東日本大震災ふくしまこども寄附金」、宮城県の「東日本大震災みやぎこども育英募金」、「あしなが育英会(遺児奨学資金)」、神戸市にある日本初の小児がん専門施設の支援活動に充てる「チャイルド・ケモ・サポート基金」などに寄付し、総額は6,589万6,494円に上る。

 脇本さんは「お客さまからは『リサイクルというエコ活動に参加している意識を持てる』などの社会貢献に関する声が多い。回収については『タンスが片付いてありがたい』などの声も頂いている」と話す。

 今回18回目となる同キャンペーンは、全国の百貨店52カ所、ショッピングセンター・アウトレットモール21カ所で順次開催。大丸神戸店は9月26日までと11月8日~14日。市内では、マリンピア神戸「ワールド アウトレット」(垂水区)、イオンモール神戸北(北区)でも9月24日まで行われている。引き取りは他社製品も含む衣料品のほか、マフラー、ストールも対象。ショッピングセンター・アウトレットモールでは、靴、バッグ、帽子、ベルト、ネクタイも対象となる。

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