神戸・三宮の老舗フレンチ「ビストロWAKU(わく)」が10月10日、店名を改め「ビストロWAKU 神戸プレステージ」(神戸市中央区加納町3、TEL 078-393-5438)としてオープンした。
経営は神戸市内で、新ご当地グルメ「こうべころうどんめし専門店 神戸香露饂飩飯」、弁当・総菜店「チキンチキン デリ」などを展開する「ビストロ神戸」(10月1日設立)。同店シェフの山下和久さんが統括総料理長を務め、もともと同店の大ファンで山下シェフの料理の味を広めたいと同店オリジナルソース(通称=WAKUソース)の普及活動をしてきた中崎香世さんが代表を務める。
鹿児島県出身の山下シェフが三宮で独立開業したのは1983(昭和58)年。その後は阪神・淡路大震災に見舞われるなど4回移転を繰り返し、現在の場所に落ち着いた。開業当初から気軽なビストロにこだわり、ディナータイムにコースメニューを中心に提供。格式が高いと思われがちなフレンチのコース料理を提供する形態から、昨年9月にアラカルトをリーズナブルに楽しめる店としてリニューアルした。
今回、経営が変わったことをきっかけに店名だけでなくワンメニュー&ワンプライスシステムに変更。初めてランチタイムの営業も始め、「和のテイスト」のフレンチを提供する。
ランチ(1,800円)は、「牛すじWAKUソース煮込み」「牛たんブラウンソース風味」「牛バラソテー」「牛肉すき焼き風味」「牛もつ黒カレー煮込み」を少しずつ盛り付けたプレートに季節のサラダ、季節のスープ、ライスとして「神戸香露うどんめし」が付く。ディナー(3,500円)は、ランチメニューに「神戸牛ハンバーグ」「ローストビーフ」「サイコロステーキ」と季節の果物が付く。
ディナーでは、シェフ気まぐれの日替わり単品料理も用意。コース以外のアラカルトにも対応する。
「ビストロ神戸」の統括総料理長を引き受けた山下シェフは「長年フレンチのコース料理を提供してきたが、もっとカジュアルに食べる料理の方が今の時代には合っていると思う。今までの経験・体験・ノウハウなど、自分の持っているものが何かに役立つなら使ってほしいと思った」と話す。
中崎さんは「料理で使うWAKUソースは山下シェフが長年熟成させたオリジナル。しょうゆベースの和風で甘いソースはどんな料理でも合う。この味を伝承していくために、ワンメニューシステムの店にした。山下シェフの味を神戸の方々に残したいし、神戸から発信していきたい。これからは山下シェフの料理を皆で作って提供できるようにしていく」と思いを語った。
営業時間は、ランチ=11時~15時、ディナー=17時~21時。日曜・祝日定休。