神戸・長田のウエディングサロン「いのうえ」(神戸市長田区細田町1)が日本で1台しかない馬車を導入し、同社が新たに手掛ける写真撮影スタジオ「Studio KOBE」(TEL 078-754-8803)で7月22日にお披露目会見を行った。
新型コロナウイルスの影響でブライダル業界も結婚式自粛のあおりを受け、同社も売り上げが10分の1ほどに落ち込んでしまったが、「コロナ禍から少しでも復活しブライダル業界の明るい未来を取り戻したい」と日本で1台しかない馬車「ファンタジーシンデレラ号」を購入した。
1949(昭和24)年に寝具卸として創業した同社の井上芳昌社長は「阪神・淡路大震災の際も長田区の旧店舗が全壊、何もなくなったが前進することだけを考えてやってきた。今回もコロナウイルスの影響で3月から今月まで結婚式はほぼキャンセル。こんなときだからこそ馬車導入だけでなく、ほかにも新しいことを前を向いてやっていきたい」と力を込める。
同日行われた入庫式では、シンデレラ役を担った大学生・森島みなみさん(元「KOBerrieS♪」キャプテン)と王子役のモデルが登場。森島さんは「子どもの頃に夢にまで見た真っ白でかわいい馬車に乗ると物語の中に入り込んだようでワクワクした。ウエディングサロンイノウエの方々に魔法をかけていただき、最高のシンデレラタイムを味わうことができ大満足」と笑顔で話していた。
27日には、同スタジオ開業を記念したイベントを開催。元宝塚歌劇団男役スターの汐美真帆さん、タカラジェンヌOGとのコラボレーションから誕生したローズジェンヌ3人をゲストに迎え、「大人のシンデレラストーリー」と題した撮影会を行った。
男性・女性両方の衣装で撮影に応じた汐美さんは「一日に男性と女性の衣装を着ることができるなんてめったにない。ここに来たらそれが実現するので、ぜひ女性も男性も両方の衣装を着てほしい。試着したらきっと良さが分かる。新しい結婚式のアイデアが生まれるかも」と元宝塚らしいコメントで会場を沸かせた。
同スタジオではスタジオ貸し(1時間1万5,000円、年内は1万円)だけでなく、ヘアメーク、衣装貸し出し、シンデレラになりきって馬車での記念撮影を行う有料プラン「シンデレラプラン」(4万8,000円~)を用意する。