柄本佑さん主演作品「心の傷を癒すということ<劇場版>」の関西地区公開の2月12日に合わせ、神戸市内・兵庫県下で啓発ポスターのコラボ展開が行われる。
「心の傷を癒すということ<劇場版>」とコラボした啓発ポスター
柄本さん演じる主人公のモデルとなった安克昌(あんかつまさ)さんは、阪神・淡路大震災発生時に自ら被災しながらも多くの被災者の声に耳を傾け、心の痛みを共に感じ、寄り添い続けた若手精神科医。震災後の心のケアの実践に道筋をつけ、日本におけるPTSD(心的外傷後ストレス障害)研究の先駆者となった。
志半ばでこの世を去りながらも険しい道を共に歩んだ妻・終子さんとの「夫婦の絆」と安さんが寄り添い続けた人々との「心の絆」が描かれている。出演は、妻役の尾野真千子さんをはじめ、濱田岳さん、森山直太朗さん、キムラ緑子さん、石橋凌さん、近藤正臣さんなど。撮影は神戸市内30カ所以上で行われた。
昨年1月にNHKドラマ(全4話)として放送された同作品。多くの感動と反響を受けたことで再編集し劇場版として1月29日から順次全国公開され、市内では「OSシネマズミント神戸」(神戸市中央区雲井通7)、「シネ・リーブル神戸」(浪花町)で公開されている。
兵庫県・神戸市・JR西日本神戸支社・神戸フィルムオフィスが同作品とタッグを組み、コロナ禍で心に悩みを抱える人たちに向けた相談窓口を案内する啓発活動を開始。広報担当者は「コロナ禍で誰にも頼ることができず、心に悩みを抱える人たちをひとりでも多く救うために相談窓口の存在を知っていただくことがとても重要」と話す。
安さんの著書の中に「一本の電話が命綱となることもある」と相談窓口の重要性について書かれていることもあり、啓発活動でのコラボ実現につながった。
今回の取り組みでは、啓発ポスターを学校・公共施設・医療機関などへ配布し掲示、柄本さんから市民へのメッセージなどの啓発映像をビジョン・サイネージで上映する。
神戸市民向け「神戸市こころの健康電話相談」(TEL 078-371-1855、平日10時30分~16時30分、年末年始除く)、兵庫県民向け「兵庫県いのちと心のサポートダイヤル」(TEL 078-382-3566、平日18時~翌日8時30分、土曜・日曜・祝日は24時間)、神戸市以外の兵庫県民向け「兵庫県こころの健康電話相談」(TEL 078-252-4987、火曜~土曜9時30分~11時30分、13時~15時30分、祝日・年末年始除く)。