大丸神戸店(神戸市中央区明石町)トアロード玄関口に11月14日、神戸洋家具の伝統的なデザインをあしらったドア「the KOBE classical DOOR」が設けられた。神戸市と有限責任事業組合「Newna KOBE」が展開する観光プロモーション「Door to KOBE」の一環。
10月22日・23日に行われた同プロモーション第1弾企画では、原宿駅前の複合施設「WITH HARAJUKU」(東京都渋谷区)に神戸と原宿がリアルタイムでつながる「ドア」を設置。「今の神戸」の魅力を発信することを目的に、当事者視点で神戸の観光地を巡る動画などを上映した。
今月10日から順次始まった第2弾企画では、神戸の観光地であるメリケンパーク、ポーアイしおさい公園、マリンピア神戸、有馬温泉(金の湯)、掬星台、道の駅フルーツ・フラワーパーク大沢の6カ所にドアを置く。ドアは各スポットのイメージに合わせ、全て異なるカラーで展開する。
第7のドア「the KOBE classical DOOR」は、それらのドアとは異なるコンセプトで展開。1868年の神戸開港より続く伝統的なデザインを職人の繊細な技術で表現した「神戸洋家具」らしさを前面に出したドアを製作した。
期間中、兵庫県家具組合連合会との連携事業として「デジタルスタンプラリーキャンペーン」を開催。ドアのある全7カ所に設けたQRコードを読み取ってウェブ上のスタンプラリーでスタンプを集め、2つのハッシュタグ「#DoortoKOBE」「#神戸洋家具」を付けて、撮影したドアの写真をインスタグラムに投稿することで応募できる。抽選で9人に「神戸洋家具職人がつくる豪華賞品」を進呈する。
彫刻を担当した「横山木彫所」の横山栄二さんは「今回ドアに施した彫刻は唐草紋様(からくさもんよう)と呼ばれ多くの洋館や邸宅で用いられてきた伝統的な彫刻。神戸ではこの彫刻を手作業で作る技術がいまだに残されていることを多くの人に知ってもらいたい」と話す。
塗装を担当した「兵庫家具塗装」の土屋昌嗣さんは「神戸洋家具伝統の『砥の粉(とのこ)』による塗装で仕上げている。家具に立体感が生まれるようにあえて濃淡をつけて塗装するなど、長く培ってきた技術が継承されている神戸の文化として見てもらいたい」と話す。
キャンペーンは2023年1月15日まで。ドアの設置期間は1月中旬まで(予定)。