神戸・栄町の乙仲通かいわいで10月4日、「神戸ビエンナーレ2011」のプレイベント「乙仲アート散策」が始まった。

　同イベントは、2011年10月1日～11月23日に開催予定の「神戸ビエンナーレ2011」のプレイベント。「乙仲通に残るレトロな建物などに若い感性が入り、アートでおしゃれな新しい乙仲通が形成されようとしている」（神戸ビエンナーレ組織委員会）という場所で、神戸ビエンナーレ2009開催時の「アート イン コンテナ国際展」の入賞作家の作品を乙仲通の3店舗に展示する。

　神戸ビエンナーレ2009で対象を受賞した戸島麻貴さんは「GALLERY 301」（神戸市中央区栄町通1）で新作「the blue garden」を展示。同作は床に細かい砂を敷き、音楽とともに海の中をさまざまな魚が泳ぐ様子を砂に映像で映し出す作品だ。展示スペースには建物の中とは思えない空間が広がる。ほかにも特別賞を受賞したはしづめまきさんはサンシティ栄町（栄町通5）で作品「ガリバー（Gulliver）」を、入賞した本掘雄二さんは大島ビル（海岸通3）で作品「BUTSU」を展示する。

　同組織委員会の衣川彰事務局次長は「神戸ビエンナーレはアートと街をつなぐ試みとして、生まれ変わろうとしている乙仲通を舞台にプレイベントを開催する。おしゃれなエリアとして注目を集める乙仲通でイベントを開催することで、たくさんの世代の方に『アートを生かしたまちづくり』に興味を持っていただければ」と話す。「GALLERY 301」オーナーの曽我金造さんは「『the blue garden』は、子どもにも人気だが大人にも癒やしを提供してくれる。映像に出てくるクジラは見応え十分」とその魅力を語る。

　9日にはアーティストトークイベント「映像インスタレーション作品『beyond the sea』ができるまで」を「ギャラリー301 スペース2」で開催。作者の戸島さんが作品制作について語る。16時30分～18時。定員30人。大島ビルでは本掘さんのワークショップ「ダンボールアートの世界へ！」も予定。14時～17時。定員10人。いずれも事前の申し込みが必要。

　開催時間は12時～18時。今月10日まで。