ガラス作家・金東希(キム ドンヒ)さんの作品「夕焼け」が4月6日、三宮センター街2丁目商店街(神戸市中央区三宮町2)「ストリートミュージアム」の19期目作品として収蔵された。
アートの力で街を活性化する「アートストリート構想」の一環で、2006(平成18)年から毎年1作品ずつ路面にアート作品作品を収蔵している同ミュージアム。金属や土、木やガラスなど、大地から得られた材質が全国の優れた作家の手によって美しいアートに形作られ、再び大地に返され、訪れる人に癒しを与えている。同作品は、神戸で過ごした大学生活の中で見た丘の上からの夕日の風景がテーマ。韓国出身の金さんは2014(平成26)年に神戸芸術工科大学を卒業。その後10年間ガラス作家として活動してきた。韓国出身作家の作品収蔵は今回が初となる。
同日開催された収蔵式典では、韓国総領事の李相烈さんが「この作品が韓国と日本の相互理解と友好のためになり更に交流が活発になれば」と期待を込めた。久元喜造・神戸市長は「神戸はグルメ、ショッピング、そしてアートシーンを楽しむ街に変わっていく。国際化する神戸空港での日韓間の定期便にも期待している」と話した。
金さんは「この作品の実制作には約3週間かかったが、夕焼けのパーツなどを組み合わせイメージ通りの色に仕上がった」と笑顔を見せる。「神戸の夕日の風景はきれいで、たいへん広く見えた。あのときの風景を思い出しながら制作した。この作品を見た人の心が温まるものになれば」とも。