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兵庫県立美術館で「記号アート」インスタレーション-美術家と学生がコラボ制作

記号アートの公開制作を行う美術家の向井修二さん

記号アートの公開制作を行う美術家の向井修二さん

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 兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1)で現在、美術家の向井修二さんと若者たちによる記号アートのインスタレーション制作が行われている。

美術家の向井修二さんと記号人間たち

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 向井さんは1940(昭和15)年神戸生まれ。1961(昭和36)年、「第10回具体美術展」(東京・大阪高島屋)で作者を含む部屋全体を記号化した「記号の部屋」を発表し、その年「具体」に加入した。近年ではニューヨークのグッゲンハイム美術館でパフォーマンスのほか、建築家・安藤忠雄さん設計の高梁市成羽美術館新築開館20周年記念で「Restart はじまりの場所-向井修二記号展」を開催するなど活躍している。

 同館の蓑豊館長がプロデュースする「若者達と向井修二のインスタレーション 記号で遊ぶ《輝け円形劇場》」と題した同イベント。同館ではミュージアムロード周辺地域のにぎわい創出を図るため、さまざまな取り組みを進めており、その一環として安藤忠雄さんなどのサポートにより、向井さんと若者たちが円形劇場壁面、ドラム缶20本、手漕(こ)ぎボート3艘(そう)に記号アートのインスタレーション制作を行うこととなった。向井さんによる「記号アートを描くコツ」は、「意味の無い記号を描く(文字は書かない)」「人のまねをしない」。

 10月26日に行われた記者説明会では、向井さんをはじめ、県立明石高校美術科や神戸芸術工科大学の学生らが参加。手に筆やフェルトペンを持ち、思い思いに記号アートを描いた。その後、今月1日~3日にもインスタレーション制作が行われ、9日にお披露目を予定している。

 お披露目当日は向井さんや安藤さんも参加し、円形劇場、手漕ぎボート、ドラム缶などの最後の残りの一区画へ音楽に合わせて記号アートを描き完成させる。その後、男性6人(記号アートを描いたタイツを着た記号人間)が「記号アートが描かれた手漕ぎボート」を担ぎ、同館南側運河(ハーバーウオーク南)に浮かべるなど、同館円形劇場周辺でのパフォーマンスを行う。

 蓑館長は「これをきっかけに隠れた美術館のスポットである円形劇場を知ってもらいたい。記号で円形劇場を埋め尽くし、皆さんに見ていただけるスペースになれば」と話す。

 お披露目は13時30分~。雨天順延の予備日は今月23日。2015年3月まで暫定的展示の予定。

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