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神戸で「全国削ろう会」 全国の大工らが鉋による薄削り競い合う

鉋による厚みわずか数ミクロン(1000分の1ミリ)の薄削りを競い合う「全国削ろう会」

鉋による厚みわずか数ミクロン(1000分の1ミリ)の薄削りを競い合う「全国削ろう会」

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 神戸ポートアイランドの神戸国際展示場3号館(神戸市中央区港島中町6)で5月5日・6日、鉋(かんな)による薄削りを競い合う大会「第31回全国削ろう会神戸大会」が開催された。共催は公益財団法人竹中大工道具館。

優勝した愛媛県の繁木俊忠さん(中央)

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 同大会は、大工をはじめとする建築・大工関係の職人とその工具を作る鍛冶・手道具の職人が全国から集まり、鉋による厚みわずか数ミクロン(1000分の1ミリ)の薄削りを競い合うもの。道具の使い手と作り手との交流の場でもあり、伝統の技の習得や自身の腕の向上を目指す。それぞれが習練し交流する中で、日本の木造建築や木工芸の技術・文化を次世代につなげていくことも目的としており、将来大工を目指す学生も大勢参加。国内林業の再生と活性化も目指す。

 今回は、国内外の幅広い世代に「日本の伝統技術」を広く伝えたいと大型連休でにぎわう国際観光都市の神戸を会場に過去最大規模で開催。競技だけでなく、家族で楽しめるさまざまな実演・体験イベントも展開し、2日間で約2万2000人が来場した。共催する竹中大工道具館では「千代鶴是秀(ちよづるこれひで)」展を同時開催(24日まで)。

 会場では、「伝統木組み」「継ぎ手」「チョウナはつり」「鉞(まさかり)はつり」「鉋刃研ぎ・目立て」の実演のほか、「削り華フラワーアート」「鉋削り体験」「子ども木組み体験」「お茶指南」「左官・土ダンゴ教室」「木工教室」「丸太切り競技」などの体験イベントや「大工道具市」「大工古道具展示」「神戸グルメ物産市」「子ども遊びエリア」などのブースも設けられた。

 競技は、405人が予選に参加し、6人が決勝に進出。長さ4メートル、幅60ミリのヒノキ材を鉋で削り3カ所の薄さを計測し、その薄さと美しさが競われた。優勝したのは、平均12ミクロンを記録した愛媛県の繁木俊忠さん(31)。大工歴13年の繁木さんは、二級建築士・一級技能士の資格を持ち、繁木建設の4代目棟梁(とうりょう)でもある。

 実行委員長の松本裕一さんは「実行委員10人がそれぞれの思いを形にしたことで盛りだくさんのイベントになった。そのおかげで内容が偏らず、いろいろな人に楽しんでいただける大会になった」と振り返った。

 来年は5月14日・15日、飛騨・高山で開催を予定。

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