神戸のフレンチ「Matsushima」（神戸市中央区山本通3、TEL 078-252-8772）のオーナーシェフ松島朋宣さん（32）は9月17日、旧友との12年越しの約束を実現するために東京へ出発する。

　9月17～18日、東京・恵比寿のフレンチ「ラ・ル・ブラッスリー・モリ」で行われる料理フェアで、松島さんと旧友の森茂彰さん（32）が共同でフルコースを完成させる。関西と関東でそれぞれフレンチのオーナーシェフとして成功を収めた2人のコラボレーションが話題になっている。

　2人は辻調理師専門学校時代の同期生で、12年前にフランスで共同生活を送っていた。研修生活を終え、松島さんは帰国後、須磨の「フォレ・ド・リキュー」の料理長に大抜擢、その後26歳で早々と独立を果たした。一方、森さんは南仏の三ツ星レストランで修行するなどキャリアを積み、松島さんとは違った形で料理人としての人生を歩むことになる。

　フランスでの厳しい共同生活時代に2人が誓ったことは、「いつかお互いに独立できたら、みんなを感動させる料理を一緒にしよう」だった。働く環境は違ったが、12年間、2人はこの約束を忘れることがなかったという。それぞれ独立を実現し、関西、関東で話題の店舗になった。17日、ついに2人の若き日の「約束」が実現する。

　「自分の料理が東京でどう評価されるのか期待と不安だが、受けた刺激を自身のモーチベーションに変えていきたい」と松島さん。

　「Matsushima」は、落ち着いたインテリアに囲まれ、淡路から毎日届く魚、農家から直接届く野菜や果物で日本の旬を味わえる店。営業時間は11時30分～14時（ラストオーダー）、17時30分～21時（同）。水曜定休。