企画展「北野光遊浴（きたのこうゆうよく）KITANO Optical Wave Bathing」が11月4日から、神戸・北野の「ROSE GARDEN（ローズガーデン）」（神戸市中央区山本通2）3階ギャラリースペースをメイン会場に行われる。

現代美術家の久保田沙耶さん

　アーティストの支援・育成、国際交流や地域コミュニティーの活性化を目指し、2022年度に神戸・北野地区で始動した「Artist in Residence KOBE（アーティスト・イン・レジデンス神戸）」（以下AiRK）が主催する同展。

　異人館が立ち並び、観光地でもあるAiRKの活動拠点エリアは多様な国籍を持つ人々が暮らす住宅地でもある。AiRKでは、多様性を持つ北野をはじめとした神戸の新たな魅力をアーティストの視点から発見し、国内外へ発信することを目的に本年度から作家滞在型の展覧会プログラム「AiRK Research Project（アークリサーチプロジェクト）」を展開している。

　第1回参加アーティストは、現代美術家の久保田沙耶さん。神戸の街を舞台に「表面化しない街の記憶や人々の感情」を考察しながら制作したという作品を、「ローズガーデン」「ギャラリー島田」「パールクリニック 北野坂本店」「リンズギャラリー」「Antique Nanae」「COFFEE サンパウロ」「理光パール」「六甲昆虫館」「キスメット」など、北野エリアの施設や店舗で展示する。

　ローズガーデンで販売するパスポートタイプのチケットは、北野会場地図、久保田さんのプロフィル、エッセー、滞在中に制作したドローイング、各展示会場での作品解説などを紹介する冊子となっている。会期中、パフォーマンスイベント、アーティストトーク、街歩きツアーなどの有料コンテンツも用意する。

　AiRKメンバーの一人として同展の企画運営に関わる神戸市出身俳優・ダンサーの森山未來さんは「アーティストとしての自分が、これから活動していく『場』としての神戸をどのように活性化させていくか。日々模索している中での活動の一環と捉えている。ヒト・モノ・コトと出合うことによって、それがバとなり、トキとなる。鑑賞者と
してだけではなく、そんな『場』や『時』を生み出す当事者として、久保田沙耶さんが生み出す光の世界に足を運んでもらえたら」と話す。

　開催時間は11時～18時。水曜休廊。入場料は1,000円（パスポート制）。メイン会場以外の展示は、施設・店舗それぞれの営業時間・定休日に準ずる。11月26日まで。